― 魚山を慕う蘭陵王墓碑詩文 ―

 蘭陵王の弟、安徳王高延宗は兄を慕って五言の詩を書いた、その第二句は「魚山の樹木は郁々として日々に伸びて西に傾く」とある。魚山はすなわち曹植が眠っている山であり、その西にある都には蘭陵王・高粛の墓がある。これは文武皆全の高粛が先輩の賢人・曹植に対する敬慕心を表現しているといえる。(馬忠理先生の私信から)


三行目3字目に魚山の地名がみえる 軒北終見毀 望碑遥堕涙  覩物令人感  獨有魚山樹  夜臺長自宗  五言王第五弟太尉公安徳王経墓興感 左写真

蘭陵王墓碑裏面

釈文
・馬忠理
千秋空建名 撫墓轉傷情 目極使魂驚 欝欝向西傾 泉門無復明