少子化、核家族化、単独世帯の増加などにより、昔ながらの「家別・地べた式墓地」は、今後そう長くは続かないと思われます。従来のお墓は、国民年金と同じように、日本全国・全世帯に最低三人以上の子供がいることが前提で成立するものです。
最近の子供たちは、遺産は相続したいが、仏壇や先祖の眠る墓地を承継することを人生の「債務」と感じ、結婚をリスク(危険負担)と考える傾向が増えています。昔ながらの「家別・地べた式墓地」は「家」が在ってこそ続くもので、その家が無くなってしまうのですから、近い将来この国の墓の多くは無縁墓地になってしまうでしょう。宝善院の永代供養と永代供養墓「萬霊塔(ばんれいとう)と観音廟(かんのんびょう)」は近未来の墓地の在り方でもあります。
これからのわが国では、無理をして高額な墓地を購入する意味はほとんどありません。(都市部の平坦な墓地は、数百万円から一千万円の費用がかかります)一人っ子と一人っ子が結婚すると、どちらかの実家は確実に消滅します。この場合、実家が残る確率は五割です。その子供の代では二割五分となり、三代目では残る確率一割です。まずあなたの家が残る保証はありません。これまでのいわゆる「家」は親・子・孫の三世代で消滅すると見るべきです。この国の不安な将来に、高額のお金を墓地に投資するより、自分の老後の生活の為に残しておくべきです。
高額な費用をかけて立派なお墓を作っても、子孫が墓参りをしてくれる保証は、日本の学校教育にはありませんし、日本の家庭教育からも失われつつあります。
昔から、「医者選びも養生のうち」ということわざがありますが、これからは「寺選びも信心のうち」と言えましょう。 高額の費用で、従来の墓地を購入するか、信頼できる寺を見つけ、永代供養形式の墓地を選択するかです。
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