イ、 |
価格や、みてくれだけで選ばない事がいちばん
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ロ、 |
その寺の本堂に、『大過去帳』が用意されていますか?
しっかりした寺院では、その寺が預かっている故人の供養が毎日行われています。そのために、住職がその日の故人を読み上げるテキストともいうべき、日めくり式『大過去帳』というものが置かれています。その寺の全故人が1月1日から12月31日まで、365日に分類され記録されています。毎日その日の頁を開き供養するわけです。当院でも昔は毛筆で和紙を綴じた分厚い過去帳を使用しておりましたが、永代供養の発足にともないコンピューターで管理、プリントするように整理しました。当院では過去600年6500名の故人をご供養しておりますが、これ以上はとても手書きでは出来ないと判断し、コンピューターで管理するようにしました。今から30年以上昔の事です。このような事前作業がなされているかどうかも、永代供養選別の基準です。
*参考までに
当院の永代供養は平成2年に発足しました。準備期間に、発足以前10年の時間をかけています。準備期間の10年は『大過去帳』整備のための時間でした。当院の本堂に安置されている『大過去帳』は、さかのぼること600年、約6500人の故人が記載されています。従来の寺の過去帳は時代順に記載され、家別過去帳はありませんでした。そこで、従来の時代順過去帳に記載された故人がどこの家の仏か、どこの墓地に埋葬されているかなど墓地墓石、過去帳を可能な限り調査し、約6500人の故人を、1月1日から12月31日までに記載し、あわせてコンピューターを利用して、整理し直しました。当時はパーソナル・コンピューターもNECから出始めた頃で、このような作業に約10年かかり、平成2年に当院永代供養の会が発足しましたが、当時永代供養を提唱する寺院は、全国にも数ケ寺でした。永代供養が雨後のタケノコ状態の今日、時代の変遷を感じます。
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ハ、 |
永代供養とは永久供養という意味です。その寺が言う「永久」とは何を指すのか、事前に質問してください。答えられないようならやめておくべきです。
人間は他人に永久などということを約束できるわけがありません。なのに今まで、永代供養入会者から、 「住職はどうして永久などという時間を約束できるのですか」?
と質問されたことは一度もありません。こんな大事な事を簡単に信用してはいけません。私がもしそのような質問をされた時には、当院では次のようにお答えしています。(質問されませんので、質問されたつもりで住職が先に説明します)
「もちろん永久などの時間を約束はできません、しかし当院ではこのような過去帳を作り、当院がお預かりするすべての仏様を、600年前までの仏様の供養は致しております」
とお答えします。ですから当院の言う「永久」とは600年ということになります。毎朝その日の頁が開かれ、住職が毎朝のお勤めに使用するための過去帳が『大過去帳』です。(3年ごと更新)
もしこのような『大過去帳』の用意がされていない永代供養とは、皆さんはどうやって信用するのでしょうか、『医者選びも養生のうち、寺選びも信心のうち』です。永代供養を価格・みてくれだけで選ばない事です。
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ニ、 |
会計システムは信用出来るか
相手の組織を見極める簡単な方法は、その組織の会計がどの程度しっかりしているかで簡単に分かります。お寺の信用度もつまるところは、その寺の会計システムの信用度です。寺の本堂がどれ程大きいかや、敷地がどれ程広いかなどが何の当てにもならなかったのは、今までに倒産したたくさんの銀行が良い例です。まずはそのお寺の会計がしっかりしているかどうかです。しかしイチゲンさんの皆さんが、会計システム全体の説明要求などできませんし、寺にも説明の義務はありません。そこで最低、次の事が守られているかどうかチエックします。
- まず第一は、あなたが支払う永代供養料がお寺の会計帳簿にちゃんと記載されるかどうかの最低保証として、領収書、会員証明書などをだまって発行してくれるかどうか。支払い名目をとわず簡単に領収書を発行してくれるかどうかです。してくれない場合はねばらずに、気楽に別の寺を探しましょう。
- 自分が支払ったお布施についての明細を、十数年分でも、何時でも開示してくれるかどうか。してくれない場合はねばらずに、気楽に別の寺を探しましょう。
- いずれの方式でも年会費の有無を注意しましょう。永代供養と年会費はそぐわないからです。できれば年会費のない永代供養を選びましょう。
- 重要な判断
基本費用が個人別なのか、一世帯別なのかにより、最終支払額に大きな差が出ます。当初は安くても一軒のお家から二人、三人その都度入会金を支払うとなると、結局高くなる事があります。出来れば一世帯で入会出来る、永代供養を選びましょう。
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