おつとめ ― 在家勤行次第

ご家庭でも、毎日のお勤めができます。むずかしく考える必要はありません。お仏壇やご本尊の前で、心を込めて、声に出してお唱えする——それだけで、立派なお勤めです。ここでは、宝善院の在家勤行次第(ざいけごんぎょうしだい)をご紹介します。
お勤めの心得
お勤めは、形よりも心が大切です。とはいえ、流れを知っておくと、気持ちを落ち着けて向き合うことができます。
はじめに、お仏壇やご本尊の前を整え、お花を生け、お灯明をともします。お水やご飯、季節の初物などをお供えするのもよいでしょう。手を洗い、口をすすいで身を清めたら、姿勢を正して合掌し、三度、ていねいに礼拝します。
お経本を軽くおしいただいてから、声に出してお唱えします。声の大小は問いません。一字一句をていねいにお唱えする、その気持ちが、何よりのご供養です。
お唱えを終えたら、ふたたび合掌し、ご先祖さまやご縁のある方々、そしてご自身の願いを、静かに心に念じます。最後にもう一度、三度礼拝して、席を立ちます。
毎日でなくてもかまいません。朝のひととき、あるいは一日の終わりに、短い時間でも仏前に手を合わせる——その積み重ねが、暮らしのなかに静かな芯(しん)を育ててくれます。
お経 ― 在家勤行次第
無上甚深微妙の法は、百千万劫にも遭い遇うこと難し。我今見聞し受持することを得たり。願くば如来の真実義を解したてまつらん。
仏教の根本となる、大切なお経です。心から読誦すれば、煩悩は消え、浄らかな境地に達するといわれます。
仏説摩訶般若波羅蜜多心經 觀自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄 舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減 是故空中 無色 無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色聲香味觸法 無眼界 乃至無意識界 無無明 亦無無明盡 乃至無老死 亦無老死盡 無苦集滅道 無智亦無得 以無所得故 菩提薩埵 依般若波羅蜜多故 心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖 遠離一切顚倒夢想 究竟涅槃 三世諸佛 依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提 故知般若波羅蜜多 是大神咒 是大明咒 是無上咒 是無等等咒 能除一切苦 眞実不虚 故説般若波羅蜜多咒 即説咒曰 羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経
真言宗で最も大切な御真言のひとつです。お唱えすれば、大日如来の光明にみちびかれ、もろもろの罪を消滅し、萬(よろず)の願いが成就するといわれます。
おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん (七遍、二十一遍、百遍あるいは千遍)
のうまく さんまんだ ばさらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん (七遍又は二十一遍)
南無大師遍照金剛 (三遍)
願くは此の功徳を以って、普く一切に及ぼし、我等と衆生と皆共に、佛道を成ぜんことを。
世界平和 萬民豐樂 興隆佛法 常轉法輪。
殊には先祖代々 頓證菩提 家内安全 子孫長久。父母師長 六親眷屬 現當二世安樂 乃至法界 平等利益。
「殊(こと)には先祖代々」のところで、もろもろの願い事をお唱えします。年忌などにあたる方や、志す方の戒名をお唱えするのもよいでしょう。


